2010年10月9日土曜日

舞台「名探偵ポワロ ブラックコーヒー」(シアター1010)

作=アガサ・クリスティー 演出=佐竹 修
アガサ・クリスティー生誕120周年記念作品
(アガサ・クリスティー処女戯曲)
キャスト:三波豊和・貴城けい・内海光司・榛名由梨・倉石 功
ロンドン郊外に居を構える著名な科学者エイモリー卿の邸で行われた平穏な晩餐会
食後のコーヒータイムの後に事件は起きた。
☆窓から差し込む月光だけの薄明かりの中、執事の電話の声が怪しく響く所から物語は始まる・・・少し影を持ち、何か苦悩した貴城さんが愁いて登場・・・何かが起る予感が漂うなか、怪しい登場人物が揃う・・・そこで、事件が起きる!
ポワロ(三波さん)登場まで30分くらいあるが、事件の感触を感じとる時間として必要なのだろう。 
愈々ポワロ登場!
英国の話しだが三波さんが演じると踊りの所作が小さく散りばめられて、新しい・親しみがあるポワロが出来上がっている。
アガサ作品は、多くの人々に知られ、世界観も衆知である。 
そこを二時間以上魅せ切る技量は流石である。 
五十代半ばの役者層の中で必要不可欠な俳優に成られた感漂う三波さんであった。
一瞬、お父様を彷彿させた感じにとらわれた私は何だったのだろう・・・
古典に近づいたこの手の作品を、何時までも(斬新に)継承して頂きたいと切に思います!
Kamopでした。

2010年10月6日水曜日

舞台『フツーの生活・宮崎編』(紀伊國屋サザンシアター)

◎「フツーの生活」戦中戦後三部作のラストを飾る宮崎編である。
作・演出:中島淳彦
44 Produce Unit vol.16
44(ヨシ)北川・井上カオリ・青山勝
6月の沖縄編・8月の長崎編・そして10月6日宮崎編を観た!
三作品制覇の瞬間でである。
沖縄の洞窟(ガマ)で戦争の恐怖を味わう民間人と兵士話。
長崎の病院で繰り広げられる戦争に参加出来ずに恥じる人・終戦を望む者様々な思いの中8月9日の原爆投下の日を迎える話。
戦後直の頃、九州の宮崎では・・・
戦後二年過ぎ・・宮崎・油津の港が見渡せる高台の神社で、脱走兵・身体を壊した復員兵・身体が寂しい妻・女高生の尻を追う漁師・息子を宮崎の海で亡くした母親・倫理観を無くし女先生を押し倒す教師・・・
風船爆弾・人間魚雷・神風特攻隊・・・終戦直前、日本は狂っていた!
戦前・戦中・戦後にそれぞれの「普通」があったのだろう。
昔・今・将来・・・それぞれの「普通」定義があるだろう。
当たり前に使う・思う「普通」に今一度思いをはせて欲しい!
知らない事で気付けない「普通」があって良いのであろうか! 
今日も、舞台で「普通ってなんなんだよ~!」って叫んでいると思う。
44北川は、そこが云いたいのだろうと思った。
井上カオリのもんぺ姿も良かった。
Kamopでした。

2010年10月5日火曜日

映画観ました!No.32

◎「シーサイドモーテル」 監督:守屋健太郎 キャスト:麻生久美子・山田孝之・玉山鉄二・成海璃子
海も無いのに”シーサイド”と名付けられた山奥のひなびたモーテル。
一癖も二癖もある11人の男女が4つの密室で運命の一夜を・・朝、彼らに何が、誰が微笑むのか?
◎「アウトレイジ」 監督:北野武 キャスト:三浦友和・椎名桔平・加瀬亮・小日向
ヤクザの世界・権力闘争・暴力・殺人・・・登場人物が、全て悪人と云うドラマ・・・北野作品らしい!
ただ、今また暴力なのか? ヤクザなのか? これが北野ワールドなのか?
「その男凶暴につき」をやった自分としては・・・残念!
でも、小日向さんと加瀬君が良い・・・
Kamopでした。

2010年10月3日日曜日

舞台「SAZEN」(銀座8丁目・博品館劇場)


作・演出 脇 太平
WAKI-GUMI PRODUCE vol.09
石坂 勇(ザ・コンボイ)・保坂知寿・おかやまはじめ
坂元亮介・石山雄大
三代将軍家光の時代。
江戸の町で、将軍家・吉原・徳川御三家・「お助けマン」左膳とマネージャーお蝶姐さんと偽坊主・時庵・・・
「吉原御免状」なるものを争い、隠れキリシタンの残党等の話も混ぜ、荒唐無稽な愉快話に一部リアル感を盛り込み、エンターテイメントに徹している。
歌あり踊りあり、新宿コマ劇を観ている感はあるが・・客が喜べば良いのである。
ラストに向けては、涙を誘うテッパンの脚本・演出。
好きな方は、楽しめると思う!
坂元君の裃姿・所作事はステキだった。 流石に格好良く思えた。
雄大さんはギックリ腰を患い、注射と薬で舞台(爺役)に立ったそうです!お大事に・・・
Kamopでした。